頭痛の種類とその症状。種類に応じた対策をしないと酷くなることも
日本人の4人に1人が頭痛に悩んでいると言われています。頭痛になっても放っておいたり、市販の薬を一時的に飲むだけと、頭痛に対して軽く考えている人も多いようですが、頭痛が酷くなり生活に支障をきたすこともあります。
また、重大な病気の前兆として頭痛の症状が出る場合もあるので、決して頭痛を軽視してはいけません。
頭痛にはいくつかの種類があります。頭痛の種類によって対策が異なります。誤った対策をすると酷くなる場合があるので注意が必要です。
ヘッドマッサージのお店の中には、「全ての種類の頭痛にヘッドマッサージ(頭皮マッサージ)が有効である。」という宣伝文句を書いているところもありますが、ヘッドマッサージをしない方がよい頭痛もあります。
今回の記事では頭痛の種類と症状に加え、頭痛の種類に応じた対策をを解説します。
病気と関係のない頭痛と病気が関係する頭痛
頭痛は、①病気と関係のない頭痛と、②病気が関係する頭痛に大別できます。
病気と関係のない頭痛はいわゆる「頭痛持ち」の頭痛です。これについては後ほどさらに種類分けして、その症状と対策を説明します。
病気が関係する頭痛は、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍などの病気に伴うものです。
病気が関係する頭痛の症状は以下のとおりです。
- これまでに経験したことのないような激しい痛み
- 手足の麻痺やシビレ
- 意識が低下するような激しい吐き気や嘔吐
これらの症状が表れたら、直ちに救急車を呼ぶべきです。
これらの病気は、脳ドックなどの病院の精密な検査でリスクを把握することができます。30歳代中盤以降でまだ脳ドックを受けたことがない人は一度受けてみることをおすすめします。
病気と関係のない頭痛の種類と症状、その対策
病気と関係のない、いわゆる「頭痛持ち」の頭痛は次の3つに分類されます。
- 緊張型頭痛
- 片頭痛(偏頭痛と記載する場合もある)
- 群発頭痛
これらの頭痛の症状と対策を以下にまとめます。
緊張型頭痛
緊張型頭痛とは
緊張型頭痛とは、ストレスや長時間のデスクワークなどで、血行が悪くなることが原因で起こる頭痛です。肩こりや首のこりを伴うことが多いのも特徴です。
緊張型頭痛は最も多く見られる頭痛で、年齢や性別を問いません。
緊張型頭痛の症状
- 頭全体が締め付けられるような痛み
- 一定の痛みが継続する
- 後頭部の痛みが強いことがある
緊張型頭痛の対策
緊張型頭痛の原因は血行不良なので、以下のような対策が有効です。
- 首や後頭部をホットタオルなどで温める
- 頭皮マッサージやストレッチ(特に首)
- 入浴(39℃ぐらいの温度でゆっくりと)
- 適度な運動
- 爪モミマッサージ
緊張型頭痛に対して頭皮マッサージは有効な対策です。しかし、次に述べる片頭痛に対しては、頭皮マッサージはすべきではありません。
通常、緊張型頭痛の場合は病院に行く必要は少ないですが、症状が改善されなかったり、症状が継続する場合は、病院に行った方が良いでしょう。
爪モミマッサージの詳細については、過去の記事「爪モミマッサージで自律神経を整えストレスを解消」をご覧ください。
片頭痛(偏頭痛)
片頭痛とは
脳の血管が拡張することにより起こる頭痛です。男性よりも女性に多く見られます。
片頭痛の症状
- ズキンズキンと脈を打つような痛み
- 月に1~2回、多い人では週に1回程度起こる
- 1回あたりの痛みは数時間程度の場合が多いが、数日続く場合も
ズキンズキンと脈を打つような痛みがおこることが、緊張型頭痛との大きな違いです。
片頭痛の対策
片頭痛は血管の拡張が原因のため、頭皮マッサージはすべきではありません。頭皮マッサージ以外にも、その他のマッサージ、運動、入浴は控えた方が良いでしょう。
片頭痛の対策は以下のとおりです。
- 痛みがあるところを冷やす
- こめかみや首を冷やす
- 静かで暗いところで安静にする
症状が改善されなかったり、症状が継続する場合は、病院に行った方が良いでしょう。
群発頭痛
群発頭痛とは
群発頭痛は、群発地震のようにある期間に集中して頭痛が起こることから、このような名前が付けられました。正確な原因は分かっておりません。
女性よりも男性に多く見られます。
群発頭痛の症状
- 目をえぐられるような激しい痛み
- 片側のみ起こる
- 1~2ヶ月間にわたりほぼ毎日起こる
- 1日に1~2回ほど起こり、数十分から数時間ほど続く
群発頭痛の対策
- 専門医の診察を受けるべきです
- 飲酒を行うと頭痛を引き起こすため、飲酒は控える
- 規則正しい生活を行う
頭痛に関するまとめ
- 最も多いのは緊張型頭痛で、その次が片頭痛
- 片頭痛はズキンズキンと脈を打つような痛み
- 緊張型頭痛は頭皮マッサージは有効な対策だが、片頭痛は頭皮マッサージをすべきではない
- 激しい痛みを伴ったり、緊張型頭痛や片頭痛で痛みが改善されない場合は、病院に行く
関連記事
-
マッサージのあとの揉み返しと好転反応の違い
マッサージに行くと、凝り固まった身体を一気にほぐしたくて強いマッサージを希望したり、痛くてもつ