頭皮のベタつき・臭いが気になる原因は?毎日のケアで見直したいこと

夕方になると頭皮が脂っぽく感じる、シャンプーしても頭皮のにおいが気になる、といった悩みは珍しくありません。この記事では、頭皮がベタついたりにおいが出たりする仕組みと、毎日のケアで見直せるポイントを整理します。あわせて、皮膚科などの医療機関に相談することを検討したい症状にも触れます。

まず知っておきたいこと

  • 皮脂そのものは頭皮に必要なものです。皮脂には、水分を保って頭皮の乾燥を防ぐなどの役割があります。
  • 頭皮のベタつきやにおいには、皮脂・汗・頭皮の常在菌のはたらき、そして毎日の洗い方や乾かし方などが複合的に関わります。原因を一つに決めつけることはできません。
  • 日常のケアで見直せる点はいくつかあります。ただし「これをすればにおいが消える」といった単純なものではなく、頭皮の状態によって適したケアは異なります。
  • 頭皮に赤みや強いかゆみ、湿疹、痛みがある場合や、フケや症状が長く続く場合は、セルフケアを続けるより皮膚科などの医療機関に相談することを検討してください。

頭皮がベタつく・においが出るのはなぜか

頭皮は体の中でも皮脂腺が多い場所

皮脂を分泌する皮脂腺は毛穴に付随していて、顔と頭皮でとくに数が多いことが知られています。皮脂は皮膚の表面をおおう脂の大部分を占め、水分を逃がしにくくして乾燥や刺激から皮膚を守るはたらきがあります。

皮脂の分泌量はホルモンの影響を受けるため、性別や年齢、体質によって差が出ます。一般的に加齢とともに頭皮の皮脂は減っていく傾向があります。時間帯によっても感じ方は変わり、朝は気にならなくても夕方には脂っぽく感じる、ということもあります。

皮脂や汗を常在菌が分解し、においの元ができる

頭皮には常在菌がすんでいて、皮脂や汗を分解します。この過程で脂肪酸などがつくられ、これがにおいに関わることがあると説明されています。分解された皮脂が酸化することも、においに関係するとされています。汗そのものはほとんどにおいませんが、皮脂や菌と混ざることでにおいが変化します。

つまり頭皮のにおいは、皮脂の量だけ、菌だけ、といった一つの要素で決まるものではなく、皮脂・汗・常在菌のはたらきや、それらが頭皮にどれだけ残っているかが関係しています。

「皮脂が多い=頭皮が不健康」とは単純に言えない

皮脂は本来、頭皮を守るために出ているものです。分泌量には個人差があり、多めだからといってそれだけで不健康というわけではありません。

一方で、皮脂が多い状態で常在菌のはたらきが強まると、フケや頭皮の炎症につながることがあります。皮脂腺の多い頭皮などに炎症が起こる「脂漏性皮膚炎」もその一つで、これについては後の項目で触れます。大切なのは、皮脂を敵と考えるのではなく、余分な皮脂や汚れをためこまない、という視点です。

毎日のケアで見直したいポイント

洗い方を細かく解説するのは別の記事にゆずり、ここでは「見直しの入り口」として、原因の理解からつながる範囲だけを挙げます。

  • すすぎと洗い残し:シャンプーやコンディショナー、皮脂や汗が洗い流しきれずに残ると、においや頭皮トラブルの一因になることがあります。シャンプーは髪の毛先よりも頭皮になじませ、すすぎは思っているより長めに行うことが目安です。
  • 整髪料などの残留:ワックスやスプレーなどが頭皮に残ると、ベタつきの原因の一つになり得ます。整髪料を使った日はとくにすすぎを意識します。
  • 洗いすぎ・皮脂の取りすぎに注意:皮脂には役割があるため、洗浄力の強すぎるもので必要な皮脂まで落とす、1日に何度も洗う、といったことは頭皮の負担になることがあります。脂っぽい頭皮であれば毎日洗って問題ありませんが、「洗えば洗うほどよい」わけではありません。
  • 洗ったあとは乾かす:濡れたまま長時間放置すると、蒸れて常在菌が増えやすくなるといわれます。地肌まで乾かすようにします。
  • 汗を多くかいたとき:運動などで汗を多くかいた日は、皮脂や汚れがたまりやすいため、洗う回数を増やしてかまいません。

やりすぎ・逆効果になりやすいこと

頭皮のベタつきやにおいが気になると、洗浄を強めたくなりますが、行きすぎると頭皮の負担になることがあります。

  • 皮脂を完全に取り除こうとすること。皮脂には頭皮を守る役割があるため、ゼロにすることを目標にしない方がよいといえます。
  • 爪を立ててゴシゴシ洗うこと。頭皮を傷めることがあります。指の腹で動かすようにします。
  • 洗浄力の強いものを毎日使う、1日に何度も洗う、といった習慣。必要な皮脂まで奪ってしまうことがあります。
  • 濡れた髪のまま寝る、自然乾燥のまま長時間過ごすこと。

これらが「必ず皮脂の過剰分泌を招く」といった因果までは言えませんが、頭皮の状態を乱す要因になり得ます。

皮膚科など医療機関へ相談した方がよいケース

次のような場合は、日常のケアを見直して様子を見るより、皮膚科などの医療機関に相談することを検討してください。

  • 頭皮に赤み、強いかゆみ、湿疹、痛みがある
  • フケが多い、または脂っぽいかさぶたや黄色っぽい皮膚のはがれを伴う発疹がある
  • ベタつき・においや頭皮の症状が長く続く、繰り返す、市販のシャンプーやセルフケアで改善しない
  • 急に症状が強くなった

皮脂腺の多い頭皮や顔などに炎症が起こり、脂っぽいフケやかゆみ、赤みが出る「脂漏性皮膚炎」という皮膚の病気があります。マラセチアという常在菌が関わるとされ、医療機関での確認や治療が適したケースがあります。ただし、頭皮のベタつきやにおいがあるからといって脂漏性皮膚炎とは限りません。自己判断はせず、上のような症状があるときの相談先の一例として知っておいてください。

まとめ

  • 頭皮は皮脂腺が多い場所で、皮脂には水分を保ち頭皮を守る役割があります。ベタつきやにおいの原因を一つに決めつけることはできません。
  • 皮脂・汗・常在菌のはたらきや、洗い残し・すすぎ不足、整髪料の残留、乾かし方などが関わることがあります。
  • 皮脂を完全に取り除こうとする、強く洗いすぎる、といったケアは逆効果になることがあります。
  • 頭皮の赤み・強いかゆみ・湿疹・長く続くフケ・急な悪化などがあれば、皮膚科などへの相談を検討してください。

頭皮の状態は自分では見えにくい

頭皮は自分では直接見えにくく、ベタつきやにおいが「普段どおりなのか」を自分で判断するのは難しいものです。ヘッドスパ専門店ベルシュヴーでは、施術の前にカウンセリングとマイクロスコープ(頭皮を拡大して見る機器)で頭皮の状態を確認し、その方の頭皮や髪に合わせたヘッドスパを提供しています。日常のケアを見直すきっかけとして、一度頭皮の状態を見ておきたい方はご相談ください。

なお、ヘッドスパは頭皮ケアを目的としたもので、頭皮や皮膚の病気の診断・治療を行うものではありません。上記のような症状がある場合は、まず医療機関への相談をご検討ください。

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