毎日のシャンプーを、なんとなく同じやり方で続けている人は多いかもしれません。ただ、洗う場所や力の入れ方、すすぎや乾かし方を少し見直すだけで、頭皮への負担は変わります。この記事では、頭皮を傷めない正しいシャンプーの手順を、洗う前の準備から乾かし方まで順番に整理します。
結論:シャンプーは「髪」ではなく「頭皮」を洗うもの
シャンプーの主な目的は、頭皮の皮脂や汗、汚れ、スタイリング剤の残りを落として頭皮を清潔に保つことです。泡を髪の毛全体でゴシゴシする必要はありません。皮膚科の情報でも、シャンプーは髪全体ではなく頭皮につけて洗うことがすすめられています。こうすると、汚れを落としつつ髪を乾燥させすぎずにすみます。
意識したいポイントは大きく4つです。洗う前に髪を整えておく/指の腹で頭皮を洗う/すすぎを十分に行う/こすらずに乾かす。以下で順に説明します。
シャンプー前にやっておきたいこと
ブラッシングで髪のもつれをとる
髪が乾いた状態で、手ぐしや目の粗いブラシで軽くとかし、もつれをほどいておきます。もつれたまま濡らすと、洗うときや乾かすときに髪が絡んで引っぱられやすくなります。
ぬるめのお湯で予洗いする
シャンプーをつける前に、ぬるめのお湯で髪と頭皮全体をしっかり濡らします。指で髪をかき分け、頭皮までお湯を届かせるのがコツです。この予洗いだけでも表面の汗や汚れはかなり落ち、シャンプーの泡立ちや行きわたりがよくなります。お湯が熱すぎると感じるときは少し下げ、熱いお湯を長時間当て続けないようにします。
頭皮を傷めない洗い方
シャンプーは手のひらで軽く泡立ててから、頭皮につけます。一度に全体へなじませにくいときは、後頭部・耳の上・頭頂部など数カ所に分けて置くと、洗い残しが減ります。
洗うときは、指の腹を頭皮に当てて小刻みに動かし、頭皮をマッサージするように泡を全体へ行きわたらせます。次の点に注意します。
- 爪を立てない。 爪でこすると頭皮に細かい傷がつくことがあります。動かすのは指の腹です。
- 強くこすらない。 力を入れるより、頭皮全体をまんべんなく動かすことを意識します。
- 髪の毛どうしをこすり合わせない。 泡は頭皮で立て、毛先は残った泡で軽く洗う程度で十分です。
髪の長さにかかわらず、洗う対象は基本的に頭皮です。
すすぎとトリートメント
すすぎは、シャンプーそのものより時間をかけるつもりで行います。指の腹で頭皮に触れながらお湯を通し、生え際・耳の後ろ・襟足など泡が残りやすい部分を意識して流します。シャンプー剤が頭皮に残ると、フケやかゆみの一因になることがあります。ヌルつきがなくなるまで流すのが目安です。
コンディショナーやトリートメントは、髪を洗い終えてから使います。髪が細い・直毛の場合は毛先を中心に、くせやカールが強い・乾燥しやすい髪は毛先から全体になじませます。頭皮にべったりつける必要はありません。使ったあとも、ぬめりが残らないようすすぎます。
洗ったあとの乾かし方
まず、タオルで髪を包むようにして水分を吸い取ります。ゴシゴシこするとキューティクル(髪の表面をおおううろこ状の層)が傷む原因になるため、押さえるように水気をとります。濡れた髪をとかすときは、ブラシより目の粗いコームを使うと引っかかりにくくなります。
そのあとはドライヤーで根元から乾かします。濡れた髪を長時間そのままにすることも髪の負担になるため、自然乾燥に任せきりにしないほうがよいといえます。ドライヤーの使い方で意識したいのは次の点です。
- 頭から15センチほど離す
- 一カ所に当て続けず、小刻みに動かす
- 高温の熱風を使いすぎない
毛髪の研究でも、ドライヤーの温度が高いほど髪の表面の傷みが大きくなることが示されています。乾かさないのがよいわけではなく、熱を当てすぎずに乾かすことがポイントです。
どのくらいの頻度で洗えばいい?
洗う頻度は、頭皮や髪がどれくらい脂っぽく・汚れやすいかに合わせて決めます。直毛で頭皮が脂っぽい人は、毎日洗って問題ありません。髪が乾燥しやすい、くせやカールが強い、髪が太い場合は、毎日でなく必要に応じて洗う考え方もあります。汗を多くかいた日や整髪料を使った日は、回数を足してかまいません。
一方で「洗えば洗うほどよい」わけではありません。1日に何度も洗ったり、洗浄力の強いもので必要な皮脂まで落としたりすると、頭皮の負担になることがあります。
やりすぎ・逆効果になりやすいこと
- 爪を立てて洗う、ブラシで頭皮を強くこする
- 1日に何度もシャンプーする、洗浄力の強いもので必要な皮脂まで落とす
- 熱いお湯で長時間流す
- すすぎを短く切り上げ、シャンプー剤やトリートメントを残す
- 濡れた髪のまま寝る、自然乾燥のまま長時間過ごす
これらが「必ず頭皮トラブルを起こす」とまでは言えませんが、頭皮の状態を乱す要因になり得ます。
正しく洗っても頭皮の不調が続くときは
洗い方を見直しても、次のような状態が続く・繰り返す・悪化する場合は、セルフケアを続けるより皮膚科などの医療機関に相談することを検討してください。
- 頭皮の強いかゆみ、赤み、湿疹、痛み
- フケが多い、脂っぽいかさぶたを伴う
- 洗い方を変えても症状が改善しない
シャンプーはあくまで頭皮を清潔に保つためのもので、頭皮や皮膚の病気を治すものではありません。
まとめ
- シャンプーは髪ではなく頭皮を洗うもの。洗う前のブラッシングと予洗いで汚れは落ちやすくなる。
- 指の腹で小刻みに動かして洗い、爪を立てず、強くこすらない。
- すすぎは十分に。シャンプー剤やトリートメントのぬめりを残さない。
- タオルは押さえるように水気をとり、ドライヤーは離して動かして高温を避ける。濡れたまま放置しない。
- 洗う頻度は頭皮の脂っぽさと髪質しだい。1日に何度も洗う必要はない。
頭皮の状態は自分では見えにくい
正しく洗えているか、自分の頭皮が今どんな状態かは、鏡だけではなかなか分かりません。ヘッドスパ専門店ベルシュヴーでは、施術の前にカウンセリングとマイクロスコープ(頭皮を拡大して見る機器)で頭皮の状態を確認し、その方の頭皮や髪に合わせたヘッドスパを行っています。マイクロスコープでの頭皮チェックは全4店舗で実施しています。毎日のケアを見直すきっかけに頭皮の状態を知っておきたい方は、相談してみてください。
なお、ヘッドスパは頭皮ケアやリラクゼーションを目的としたもので、頭皮・皮膚の病気の診断や治療を行うものではありません。気になる症状があるときは、医療機関への相談をご検討ください。
