頭皮が乾燥してフケ・かゆみが出るのはなぜ?正しい頭皮ケアの方法

頭皮がカサついてかゆい、肩や黒い服に細かい白い粉が落ちる、冬になると特にひどくなる——こうした頭皮の乾燥やフケの悩みは珍しくありません。この記事では、頭皮が乾燥してフケやかゆみが出る仕組みと、乾燥によるフケとそうでないフケの違い、日常のケアで見直せる点を整理します。あわせて、皮膚科などの医療機関に相談することを検討したい症状にも触れます。

まず知っておきたいこと

  • 頭皮の乾燥は、頭皮の皮膚が水分を失いすぎることで起こります。皮膚がカサついて薄くはがれ、細かいフケとかゆみが出ます。
  • 「乾燥によるフケ」と「皮脂やマラセチアという常在菌に関連するフケ(脂漏性皮膚炎など)」は、原因が異なります。ただし見た目が似ていて、自分で正確に見分けるのは難しいことがあります。
  • 洗うときの洗浄力や頻度、すすぎ、お湯の温度、部屋の乾燥や寒さなど、見直せる点はいくつかあります。ただし「これをすれば必ず治る」という単純なものではありません。
  • 頭皮に赤み、強いかゆみ、痛み、腫れがある場合や、フケ・かゆみが市販のシャンプーやセルフケアの見直しで改善せず長く続く場合は、皮膚科などの医療機関に相談することを検討してください。

頭皮が乾燥してフケ・かゆみが出るのはなぜか

皮膚は水分を失うと、はがれてかゆくなる

皮膚の表面は、皮脂や角質層がつくる膜によって水分が保たれています。この膜が乱れて水分が逃げすぎると、皮膚は乾いて硬くなり、表面が細かくはがれます。頭皮でも同じことが起こり、パラパラとした細かいフケや、突っ張るような感覚、かゆみとして現れます。

皮脂そのものは頭皮に必要なものです。皮脂には、水分を逃がしにくくして乾燥や刺激から皮膚を守るはたらきがあります。皮脂を取りすぎると、この保護のはたらきが弱まることがあります。

乾燥を招きやすい要因

頭皮の乾燥には、次のような要因が関わるとされています。

  • ヘアケア製品や洗い方:洗浄力の強いシャンプーや洗いすぎは、頭皮に必要な皮脂まで奪い、乾燥や刺激の原因になることがあります。
  • 空気の乾燥・寒さ:湿度が低い環境や寒い季節は、皮膚の水分が逃げやすくなります。フケの一因となる脂漏性皮膚炎も、低い湿度・低い気温で悪化しやすいことが知られています。冬に頭皮の乾燥やフケが強くなる人が多いのはこのためです。
  • 加齢:年齢とともに皮膚は水分を保ちにくくなり、乾燥しやすくなります。
  • 皮膚の病気:湿疹や乾癬(かんせん)などの皮膚の病気が、頭皮の乾燥やフケ・かゆみとして現れていることもあります。

「乾燥によるフケ」と「そうでないフケ」の違い

フケにはいくつかのタイプがあり、対処の考え方も少し変わります。

乾燥によるフケ

細かくパラパラとして、白っぽく、頭皮のカサつきや突っ張り感を伴いやすいのが特徴です。空気が乾く季節に悪化しやすく、髪や肩に落ちやすい傾向があります。

皮脂・常在菌に関連するフケ(脂漏性皮膚炎など)

脂漏性皮膚炎は、皮脂腺の多い頭皮・顔・生え際などに慢性の炎症が起こる皮膚の状態です。フケが脂っぽく、黄色みを帯びてやや大きめのかたまりになりやすく、生え際や耳の後ろ、眉のあたりにも広がることがあります。赤みやかゆみを伴うこともあります。

このタイプには、頭皮にすむマラセチアという常在菌、皮膚の表面にある脂の成分、そしてその刺激に対する体の反応のしやすさが関わるとされています。皮脂の量やマラセチアの数が多いこと「だけ」で決まるわけではありません。

見分けは難しいことがある

乾燥によるフケと脂漏性皮膚炎などは、見た目が似ていることがあり、原因が混ざっている場合もあります。市販のフケ用シャンプーを試しても改善しない、赤みや強いかゆみを伴う、生え際や体のほかの場所にも症状がある、といった場合は、自己判断を続けず、皮膚科などで確認してもらうのが確実です。

乾燥が気になるときの頭皮ケア

洗い方の細かい手順は別の記事にゆずり、ここでは乾燥という観点から見直せる点を挙げます。

  • 洗浄力と頻度を見直す:洗うと頭皮が突っ張る、フケが増える、と感じるなら、洗浄力のおだやかなシャンプーや保湿を意識したシャンプーに変える、洗う頻度を見直す、といった調整が挙げられます。洗髪の頻度は、頭皮がどのくらい脂っぽくなるかに合わせて決めるのが基本です。
  • シャンプーは頭皮になじませ、しっかりすすぐ:シャンプーは髪の毛先ではなく頭皮に塗布して洗い、すすぎ残しがないように流します。すすぎ残しは頭皮の刺激になることがあります。
  • お湯の温度と乾かし方:熱すぎるお湯で長く流すことは避け、タオルドライはこすらず押さえるようにして水気をとります。
  • 部屋の乾燥対策・水分補給:空気が乾く季節は加湿器などで室内の湿度を保つ、水分をとる、といったことも一般的なセルフケアとして挙げられます。
  • かゆくてもかき壊さない:爪を立ててかくと頭皮が傷つき、症状が長引くことがあります。

詳しい洗い方の手順については、別の記事であらためて解説します。

やりすぎ・逆効果になりやすいこと

乾燥やフケが気になると、洗浄を強めたり回数を増やしたりしがちですが、行きすぎると頭皮の負担になることがあります。

  • フケを落とそうと爪を立ててゴシゴシ洗う、ブラシで強くこする。頭皮を傷めます。
  • 洗浄力の強いものを頻繁に使い、必要な皮脂まで落としてしまう。
  • 熱いお湯で長時間流す。
  • 「乾いているから」と洗わずに放置する。汚れや古い角質がたまり、かえって頭皮の状態が乱れることがあります。洗う頻度は減らしすぎず、頭皮の状態に合わせて調整します。

これらが「必ず乾燥を悪化させる」と因果まで断定はできませんが、頭皮の状態を乱す要因になり得ます。

皮膚科など医療機関へ相談した方がよいケース

次のような場合は、セルフケアを続けるより、皮膚科などの医療機関に相談することを検討してください。

  • 頭皮に赤み、強いかゆみ、痛み、腫れ、熱を持った感じがある
  • フケ・かゆみが、市販のシャンプーや日常のケアの見直しで改善しない、長く続く、繰り返す
  • 厚く光沢のある銀白色の鱗屑(うろこ状のはがれ)がある
  • 髪が抜けている部分に、輪状・鱗状の斑がある
  • 黄色く脂ぎった鱗屑やかさぶたを伴う発疹が、生え際や耳の後ろなどにも広がっている
  • 急に症状が強くなった

脂漏性皮膚炎、乾癬、頭部白癬(とうぶはくせん・頭部の真菌感染)、接触皮膚炎など、医療機関での確認や治療が適したケースがあります。医療機関では、抗真菌成分を含むシャンプーや外用薬などが使われることがあります。ただし、頭皮の乾燥やフケがあるからといって特定の病気とは限りません。自己判断はせず、上のような症状があるときの相談先の一例として知っておいてください。

まとめ

  • 頭皮の乾燥は、皮膚が水分を失いすぎて表面がはがれ、細かいフケとかゆみが出る状態です。
  • 乾燥によるフケと、皮脂・マラセチアに関連するフケ(脂漏性皮膚炎など)は原因が異なりますが、見た目が似ていて自己判断は難しいことがあります。
  • 洗浄力や洗う頻度、すすぎ、お湯の温度、部屋の乾燥対策など、日常で見直せる点があります。一方で、フケを取ろうと強く洗う、洗いすぎる、といったケアは逆効果になることがあります。
  • 赤み・強いかゆみ・痛み・長く続くフケ・急な悪化などがあれば、皮膚科などへの相談を検討してください。

頭皮の状態は自分では見えにくい

頭皮は自分では直接見えにくく、乾燥しているのか、皮脂やほかの要因が関係しているのかを、自分で判断するのは難しいものです。ヘッドスパ専門店ベルシュヴーでは、施術の前にカウンセリングとマイクロスコープ(頭皮を拡大して見る機器)で頭皮の状態を確認し、その方の頭皮や髪に合わせたヘッドスパを提供しています。ほぼすべてのコースでモイスチャーケアミストを使用しています。日常のケアを見直すきっかけとして、一度頭皮の状態を見ておきたい方はご相談ください。

なお、ヘッドスパは頭皮ケアを目的としたもので、頭皮や皮膚の病気の診断・治療を行うものではありません。上記のような症状がある場合は、まず医療機関への相談をご検討ください。

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